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ポタポタ止まらず業者を呼んだ話

それは、ある静かな夜のことでした。寝室で本を読んでいると、どこからともなく「ポタッ…ポタッ…」という微かな音が聞こえてくるのです。最初は気のせいか、あるいは外の雨音かと思いましたが、どうも家の中から聞こえるようです。音のする方へ耳を澄ませると、どうやら洗面所から聞こえてくることに気づきました。洗面台の蛇口を見ると、吐水口からゆっくりとしたペースで水滴が落ちています。ああ、ついに来たか、と思いました。築15年を超える我が家、水回りのトラブルはいつか起こるだろうと覚悟はしていましたが、いざ目の当たりにするとやはり気が重いものです。とりあえず、ハンドルの締め具合を確認したり、少し強く閉めたりしてみましたが、ポタポタ音は止まりません。これは内部のパッキンが劣化しているのだろうと見当をつけ、翌日自分で修理してみようと考えました。次の日、ホームセンターで交換用のコマパッキンと工具をいくつか購入し、意気揚々と修理に取り掛かりました。インターネットで調べた手順通り、止水栓を閉め、ハンドルを外し、ナットを緩め…と作業を進め、無事に古いパッキンを取り出し、新しいものと交換。これで大丈夫だろうと、止水栓を開けてみると…なんと、水漏れは止まるどころか、以前よりも勢いを増して漏れ出してくるではありませんか!慌てて再度止水栓を閉め、もう一度分解して確認しましたが、特に組み間違いがあるようには思えません。パッキンのサイズも合っているはずです。何度か試みましたが、状況は改善しませんでした。完全に途方に暮れた私は、ついにプロに頼ることを決意しました。スマートフォンで近所の水道修理業者をいくつか探し、口コミなどを比較して、比較的評判の良さそうな業者に電話をしました。状況を説明すると、その日の午後に来てくれるとのこと。約束の時間に現れた作業員の方は、手際よく蛇口を分解し、原因をすぐに突き止めてくれました。原因は、私が交換したコマパッキンではなく、スピンドルという部品自体の摩耗でした。パッキンが当たる部分がすり減っていたため、新しいパッキンに交換しても隙間ができてしまい、水漏れが止まらなかったのです。スピンドルを新しいものに交換してもらうと、あれほど悩まされた水漏れがピタリと止まりました。

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