ある日の午後、私たちは市内の一軒家から緊急の連絡を受けました。「トイレの水が流れにくく、流すたびにゴボゴボと大きな音がする」とのこと。現場に到着し、お客様から詳しい状況を伺うと、数日前から徐々に流れが悪くなり始め、今朝になってからはほとんど流れなくなってしまったそうです。特に固形物を流した覚えはないとのことでした。まず、便器の状態を確認すると、確かに水が溜まったままで、流れが非常に悪い状態です。テストで少量の水を流してみると、便器の奥から空気が逆流してくるような、ゴボゴボという異音が発生しました。この音と流れの悪さから、排水経路のどこかで詰まり、もしくは通気不良が発生している可能性が高いと判断しました。まずは、便器内部や、手が届く範囲の排水路に異物がないかを確認しましたが、特に問題は見当たりません。次に、高圧洗浄機を準備し、排水管内部の調査と洗浄を開始しました。専用のカメラを排水管に挿入し、内部の状況を確認しながら洗浄ノズルを進めていきます。すると、便器から数メートル進んだ地点の配管の曲がり角で、大量のトイレットペーパーと、それに絡みついた髪の毛、そして水に溶けにくいティッシュペーパーなどが塊となっているのを発見しました。これがゴボゴボ音と流れの悪さの直接的な原因でした。高圧洗浄機の水圧を調整し、慎重に詰まりの塊を粉砕・除去していきます。作業中、一時的に汚水が逆流することもありましたが、数分間の作業で詰まりは完全に解消されました。洗浄後、再度カメラで排水管内部を確認し、他の箇所に異常がないことを確認。最後に、お客様にトイレを数回流してもらい、水の流れがスムーズになり、ゴボゴボ音が完全に消えたことを確認していただきました。お客様からは、「原因がわかって安心した。もっと早く頼めばよかった」と安堵の声をいただきました。トイレのゴボゴボ音や流れの悪さは、放置すると悪化するケースが多いです。原因を正確に突き止め、適切な処置を施すことが重要であると、改めて実感した現場でした。