こんにちは。長年、水道修理の仕事に携わっている者です。今回は、私たちが日常的に対応することの多い「シンク下の水漏れ」について、現場の視点からお話ししたいと思います。シンク下の水漏れは、一般のご家庭で非常に多く発生するトラブルの一つです。原因は様々ですが、特に多いのはパッキンの劣化ですね。蛇口の根元や、給水管・給湯管の接続部、排水トラップの接続部など、水回りの部品には必ずと言っていいほどゴム製のパッキンが使われています。これらは消耗品であり、経年劣化によって硬くなったり、ひび割れたりして、水の密閉性が失われ、漏れを引き起こすのです。特に、お湯が通る給湯管側のパッキンは劣化が早い傾向にあります。次に多いのが、排水トラップや排水ホースの詰まりによる逆流、あるいはホース自体の破損です。油汚れや食材カスが長年蓄積されると、排水の流れが悪くなり、接続部分から水が溢れ出すことがあります。また、ホースが硬化してひび割れたり、何かの衝撃で穴が開いたりすることも原因となります。最近では、DIYで蛇口交換や食洗機の設置を試みた結果、接続がうまくいかずに水漏れさせてしまうケースも増えています。ご自身で作業される場合は、必ず止水栓を閉め、適合する部品を使用し、説明書をよく読んで慎重に行うことが大切です。少しでも不安があれば、無理せずプロに依頼することをお勧めします。私たち業者は、様々な状況に対応できるよう、各種工具や交換部品を常に準備しています。現場では、まず漏れている箇所を正確に特定し、原因を突き止めます。単純なパッキン交換で済む場合もあれば、蛇口本体や排水トラップ一式の交換が必要になることもあります。お客様には、原因と修理内容、費用を丁寧にご説明し、ご納得いただいた上で作業に取り掛かります。水漏れを発見したら、まずは慌てずに止水栓を閉めて応急処置をし、できるだけ早く専門業者にご連絡ください。放置すると二次被害につながる可能性が高いので、迅速な対応が肝心です。